難削材とは 難削材とは、材質が硬すぎる・脆すぎる、延性が大きいなど加工がしにくい材料や素材のことです。加工硬化性が大きいインコネルや熱伝導率が小さいチタンなど、多様な種類が挙げられます。 これらの難削材は加工は難しくとも、製品の機能性・品質向上に大きく貢献する材料です。そのため、難削材の加工は日本のものづくりに欠かせないものとなっています。 チタンとは 銀灰色の金属であり、他の金属と比べて軽量・高強度・耐食性などにとりわけ優れています。このように多くのメリットをもつことから、宇宙・航空機用材料、建築材料、アクセサリーまで非常に幅広い用途で用いられています。 チタンは主に「チタン合金」と「純チタン」の2種類に分けられます。 チタン合金 利用用途に応じて、チタンにアルミニウムやバナジウムなど他の元素を加えたものです。加える元素の種類によって、強度・耐熱性・加工性など特定の性能を変化させられます。さらに、内部の構造に応じて「α型合金」「β型合金」「α+β 型合金」の3つに大きく分類されます。 具体的にはTi-5Al-2.5Sn合金、Ti-6Al-4V合金、Ti-0.15Pd合金などが挙げられます。 純チタン チタン合金と比べて、不純物(酸素、鉄、窒素、炭素等)が微量含まれているのみで純度が高いものです。酸素と鉄の含有量によってJIS1種〜4種までの4種類に分類されます。1種から4種にかけて硬度が大きくなり、その中では加工性と強度のバランスが優れている2種が国内でよく用いられています。 チタン切削が難しい理由 熱伝導率が低く加工時、熱が発生しやすく逃げにくい性質があるため、熱が蓄積され工具との摩擦が大きくなることで摩耗や融着の原因になり不具合が生じる。 薄いチタンは変形やひび割れがしやすい。 チタン切削のポイント エンドミルやチップなどは専用工具や専用コーティングを施した工具を使用する。 工具温度の上昇を抑えながら加工する必要があるので径方向や垂直方向の切り込み量を調整する。 精度を必要とする場合は仕上代を少なくしたりゼロカットをする。 チタンをはじめ難削材の加工に挑戦 名称:サンプル加工(Iアンマン風)材質:64チタンサイズ:40 x 60 x 80